名古屋帯(織り)
2023年の勝山健史氏のテーマ「ハレとケ」。
一つの文様を素材を変えて織り上げることにより、素材の持つ特徴や魅力を、視覚や触感で感じて、楽しんでいただきたい。
今回ご紹介いたします「和紙地紋立涌」は、そのハレとケのテーマの元、勝山氏の考える”ケ”として、発表された新柄でございます。
経に生引きの紬生糸を、緯には塩蔵の紬糸を遣い織り上げられた布面は、いつものようにとにかく綺麗。
確かに、紬糸仕様ですから、箔糸仕様のような煌めく艶や奥深い光沢感とは違うものの、その檜皮色の布面は雄弁で美しく、心に響くのです。
勝山氏考える処の”ケ”とは、
晴れがましくはないけれど、日常の中に美を見つけ愛おしみ、生活を美しく彩っていただきたい。そんな想いを感じます。
糸味を堪能する、引き立てるのは、シンプルな意匠が一番だと仰る勝山氏。
お洒落着に。
■ 勝山健史 九寸織名古屋帯(和紙地紋立涌)
- 蚕品種:あけぼの
- 経糸: 生引き 生糸 紬
- 緯糸: 塩蔵 灰汁練 紬
- 仕上げ: 湯洗 水洗 砧
●品切れ