名古屋帯(染め・刺繍)
なんて楽しい世界観なのでしょう。
この鳥さん達の可愛いこと、素敵なこと。
池深雪さんの創る型絵の世界は、いつも愛らしくメルヘンに満ち溢れ、
そして、”強さ”というのでしょうか、エッジの効いた愛らしさを感じます。
型絵の巧みさはいわずもがなの池さんワールド。
独特の世界観に魅了されます。
帯の地色は、青みも感じるグレイッシュな緑”千草鼠色”。
ざぶーんと大きな大波は時にクジラ波のようでもあり、雲のようでもあり、さざめく小波の連なりは山並のよう。
羽ばたく鳥は花柄を纏い、とってもキュート。
とにかく、じっと拝見しておりますと、様々な文様がチャームのようにあしらわれ、心弾みます。
太鼓裏にも鳥さんが羽ばたいていて、帯は総付け、全通です。
締めてしまえば見えないのに、と思いつつ、
嬉しくもあるのです。
1979年 大阪芸術大学 工芸科染織専科を卒業
1983年~ 現代工芸展 入選
2003年 福島輝子氏に師事
2005年 国画会に初出品にて初入選し、以降入選