紅型三宗家の一つ、城間家。
城間栄順さんの爽やかな瑞々しい作品をご紹介いたします。

 

まるで沖縄の海の中を覗いているようですよね。
ゆらゆらと揺れる海草が活き活きと育ち、水のあぶくは水玉のよう。
そんな豊かな海に守られるお魚さん達の、何て可愛いことでしょう。
自然を愛し慈しむお気持ちが型（柄）に溢れておりますね。

 

琉球本紅型の中でも、こちらは藍型と呼ばれる藍濃淡の染め。
藍の性質や色合いは、育つ地方や釜で違うとよく伺います。
琉球藍の中でも、城間家で守り育てられた藍の発色の美しさは格別ではないでしょうか。

 

栄順さんの人気の作品、この度は能登上布に染め上げてらっしゃいます。
能登上布の麻地の滑らかで涼しげな面がより涼感を誘いますね。藍濃淡がくっきりと綺麗です。

 

実際、芯が入らない八寸帯ですから、ふわりと風が通りぬけ、快適な事でしょう。

 

能登上布と琉球本紅型、共に地域を代表する伝統工芸の第一人者のマリアージュ。

どうぞ様々なお着物に合わせ、お楽しみ下さいませ。