採寸・寸法・お仕立てについて

こちらでは、着物の採寸方法やお仕立てについてご説明しています。寸法送信フォームご利用の際、ご参照ください。

 

《着物・浴衣》寸法送信フォーム  《長襦袢》寸法送信フォーム

着物の測り方

お手持ちの着物を測ってみましょう!

 

身巾(前巾・後巾)は、小紋や紬を測られることをお勧めいたします。

絵羽柄の着物(留袖・訪問着・付下・振袖等の柄合わせがある物)は、柄付けの関係上、柄合わせ優先で仕立ててある場合がほとんどですので、多くの物が標準寸法より大きめ(広め)になっております。

また、既製の浴衣や着物は、ほとんどが大きめで、その方に合っているとは限りませんので、測られる事はお勧めいたしません。

 

「初めて着物をお作りになられる方」や、「えり新におまかせでいいから寸法を作って」といわれる方

《着物・浴衣》寸法送信フォーム  のNo.2 の項目にお書き入れ下さるだけでも結構です。
また、見本の着物を当社宛に送っていただいても結構です。

 

● 羽織りもの・長襦袢の寸法  《長襦袢》寸法送信フォーム  は、着物寸法より割り出しますので、合わされる予定の着物寸法をお書き入れ下さい。

 

※いずれの場合もメールにて、お客さまにご確認していただいた上で、お誂えにかからせていただきますので、ご安心ください。

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上図を参考に、下記の要領でお計り下さい。

 

●裄(ゆき)

袖の先から袖山(袖の一番上の折れ目)、肩山(肩の一番上の折れ目)に添って真横に背縫いの位置まで測って下さい。斜めに計りますと誤差が出ます。


●袖巾(そではば)
袖の一番上の部分を測って下さい。


●袖丸(そでまる)
着物の種類によって標準が違いますので、特別なご注文が無い場合は、測っていただかなくて結構です。


●肩巾(かたはば)
(裄-袖巾=肩巾)ですので、袖巾をお教えいただければ特に測っていただかなくて結構です。


●袵巾(おくみはば)

裾(すそ)近くで測って下さい。上に行くほど狭くなっている場合があります。


●身丈(みたけ)

「背から」と「肩から」をお測り下さい。それによって繰越(くりこし)を割り出させていただきます。「背から」だけでも結構です。その場合、繰越寸法はこちらでお作りいたします。


●繰越(くりこし)
ご寸法がお分かりで無い場合は、こちらでお作りいたします。身丈の「背から」と「肩から」の寸法の差から、衿の付け込み(衿繰り)を引いた寸法となります。並の寸法で繰越は5分ですが、最近は7分にされることも多いです。繰りを多めに取っての着付けをお好みの場合や、ご体型、ご年齢、ご着用目的によっても変わる場合がございます。


鯨尺と曲尺

日本の寸法の基準は鯨尺(くじらじゃく)と曲尺(かねじゃく)の二通りあり、私たち呉服屋や和裁師さん等が使っているのは鯨尺です。
なお、弊店でお作りする着物は、こちらで尺に換算し、ご相談の上お仕立ていたしますので、cmで測っていただいて結構です。

 

鯨尺(くじらじゃく)
鯨尺の1尺は約38cmで、曲尺の1尺2寸5分に相当します。最初に、鯨のひげで物差しを作ったので、こう呼ばれています。 私たちが使っているものは、竹に目盛りが刻んであります。(乾燥した竹は軽く、湿度や温度の影響を受けにくいのです。)
曲尺(かねじゃく)
大工さんや建具師さんなどの木工職人さんが使われる物差しです。 曲尺の1尺は約30.3cmで、鯨尺の8寸になります。 金属の平板でL字型に作ってあるので、「まがりがね」ともいうそうです。

 

着物寸法の目安

着物の標準寸法のご参考を記載いたしました。

寸法は、ご身長、158cm位、標準体型(ヒップ88cm位)の方を基準としておりますが、お召しになる方のお好みやご年齢、体型、お着物の種類によっても変わってきます。

特に礼装のお着物の場合は、柄合わせを優先してお仕立てする場合が多くなりますので、身幅は変わってきます。

ご参考にご覧下さい。

(鯨尺寸法の1尺が38cmとして計算していますので、cmの場合、若干の誤差が出ます。)

※クリックで拡大します

着物寸法の目安

寸法が分からない場合

初めて着物をお作りになる方や、寸法がお分かりでない場合は、ご自身の【裄(ゆき)】【バスト】【ウエスト】【ヒップ】を採寸し、お知らせ下さい。弊店で寸法を割り出させていただきます。

 

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裄(ゆき)の測り方

手を斜め下45度に下げた状態で、図のように背中側の首と肩の交差した所から肩に添って、手首の骨の出たところ(ぐりぐり)までをメジャーで測って下さい。

 

昔は、手を真横に伸ばした状態で計るというのが基本でしたが、今は少し長めを好まれ、また肩の形も個人差があり着られたときに誤差が出にくく綺麗ですので、この測り方をお勧めします。

洋服のように手を下げた状態で手首いっぱいまで裄があると、着物としては長すぎます。

広衿とバチ衿

広衿(ひろえり)は、着物を着付けるときに半分位に折って着ますが、バチ衿(ばちえり)は、最初から折った状態で仕立ててあります。(形が三味線のバチに似ているところから)

 

広衿の場合は、着付け時に衿巾を好みで調整が出来るというメリットがあります。

バチ衿は、最初から形が出来上がっているので、着付け時に自分好みに調整は出来ませんが、簡単に素早く着付けが出来ます。

広衿仕立てには衿裏が付きますが、バチ衿仕立てには衿裏はありません(衿を折り返して仕立てる為)。

 

広衿のお好みが多いですが、普段に着られる紬等はご注文でバチ衿にさせていただくこともあります。

浴衣やウールは、基本はバチ衿です。(浴衣を夏の着物としてお召しの場合、広衿でのご注文が多いです。浴衣のコーマ地は、バチ衿をお勧めいたします。)

長襦袢の仕立て方

長襦袢の仕立て方は基本的に、袷・袖無双胴抜・単衣、の三種類あります。

 

胴の部分に裏地を付け、袖の裏地は表地と同じ生地で(無双)仕立てます。

袖無双胴抜
(そでむそうどうぬき)

胴の部分は裏地を付けず単衣で、袖の裏地は袷仕立と同じように表地と同じ生地を付けて(無双)仕立てます。
要するに、袖が無双仕立で胴が単衣仕立になります。(ご着用時、外からは袷を着ているように見えます。)
最近は、暖房が良く効いていますので、袷の時期にこのお仕立てをお選びの方が多くなっています。

補強の為、お好みで後身頃の腰から下に居敷当てをお付けする事も出来ます。
※無双とは同じ生地で二重になった物を言います。


単衣

胴と袖の部分とも裏地を付けずに仕立てます。絽の襦袢の場合もこの仕立てになります。

補強の為、お好みで後身頃の腰から下に居敷当てをお付けする事も出来ます。

 

◎単衣専用や絽の長襦袢の生地は、袖を無双仕立に仕立てませんので、袷用(袖無双胴抜含む)の反物より短く織ってあります。