お洒落紋・飾り紋の御誂え
いつもお世話になっておりますY様。
御誂えいただきました薄浅葱色の色無地はY様のお気に入りだそう。有り難うございます。
この度は、そのお気に入りを更に特別なものに、とお洒落紋のご用命をいただきました。
Y様からリクエストいただいた洒落紋のご依頼がまた、格別なものでございました♪
雀が野点のお稽古をしている様子を洒落紋に、
そして、その雀は「京都 大福寺」様の御朱印の雀さんで、とのオーダーです。
御朱印に不案内な私共でございましたが、大福寺様の御朱印は大変人気の的なのだとか。
Y様は足繁く参拝なさっていて、御朱印の雀さんを可愛いと思ってらっしゃいました。
ご自身がお茶を嗜むこともあり、大福寺様の雀とお茶をテーマのデザインで、とリクエストいただいたのです。
もちろん大福寺様にもご了解の元、デザイン案制作を進めてまいります。
いくつか案をご用意し、
お茶碗は正式な黒楽で、雀には茶杓を持たせて、
雀の羽根がお茶碗に触れるように、
輪郭線は繋いで、雀は茶色で、
出来れば野点の字も入れて、
とお客様の明確なご指示の元、修正させていただき、
「雀が、知ったかぶりをしているのがユーモラス。」と下記をお選びいただきました。
この原寸大の図案を、大福寺様にもご持参いただいたところ、大変喜んでくださったとのこと。
大福寺様から、この雀を使わせてもらってもいいかしら、と有り難いお言葉をいただけたようで、ほっと安心いたしました。
何回も京都に御足を運んでいただきましたY様、有り難うございます。
さて、問題はこの「野点」の字でございます。
洒落紋の外周は僅か4cm。この中に、しかも背縫いを解いて綺麗に入れる事が出来るのだろうかと心配しておりましたが、さすが職人さん。
とても綺麗に縫い上げて下さいました。さすがでございます。
真面目な顔で野点に取り組む雀さん、
茶杓の向きが微妙にずれているのは、Y様の御意図によるもの。
お袖を通して下さる日がとても楽しみです。
この度はご用命いただきまして、誠に有り難うございました。
※洒落紋は弊店でデザインし、お誂えさせていただいたものです。デザインのコピー、転用を固く禁じます。
家紋ではなく、お洒落の為にあしらうお洒落紋(花紋)のお誂え。
紋はとても小さい面積ながら、意外に目立つ場所でもございますし、古くは、背守として「魔除け」の意味合いも持つほどに大切に考えられた場所ですから、お洒落紋といえど、いえ、お洒落紋だからこそ、どんなデザインにしようか、どんなお色がいいのかetc、お洒落心が騒ぎますね。
弊店では、ご自身だけの「オリジナル洒落紋」をご用意いたします。 お客様の為だけに下絵を描き、配色を考え、刺繍の色糸も選び、熟練の職人が手刺繍で縫い上げる「小宇宙」。 打ち合わせしながら進めてまいりますので、お時間は頂戴いたしますが、出来上がりは格別です。