着心地ご案内(着物・帯・羽織りもの)
夏向きに織られたお召を夏お召と総称いたしますが、
こちらは、京都西陣の中で丁寧に製織されている貴重な作品です。
黒地の棒縞柄の夏御召に、平麻の白の襦袢を合わせ、帯は諸紙布を締めています。
襦袢の白が透けて見えて、黒地ですが、重さや暑さは感じませんね。
涼しげね、とお声をかけていただくことが多いのですが、実際、着ている本人も、風が通るので涼しいのです。
この夏御召、薄い生地なのですが、”糸味良く、織も良く”なので、張り感があり、しっかりした風合いです。
故に、体のラインをひろわずにふわりと、且つストンと落ちる落ち感もあって、着付けがし易く、気軽に着られますから、帯を変えてフォーマルシーンにも愛用しています。
さて、夏の薄物は透け感をご心配になる方が多いのですが、着物の身頃には居敷当を付け、襦袢、下着と通常通り着装いただきますと気になりません。
絽や紗も含め、薄物は大なり小なり透けますが、そこもお楽しみいただきたいのです。
色柄の襦袢を合わせ、透ける模様を楽しむも良し、すっきり白を重ね涼しげにまとうも良し、夏ならではの着物姿、楽しんでくださいませ。
夏、単衣向きの着物は、多種多様な素材や技法に恵まれ、着物好きにとってはたまらない季節でもあるのですが、近年は生産量が激減していて、ご紹介するこの夏御召も、その一つです。
現在、ショッピングサイト(erishin.com)及び、当オフィシャルサイト(erishin.co.jp)とも本品のご紹介はしておりませんが、店頭にご用意ございます。