工房探訪
私共の記録、アーカイブとしても綴っております「工房探訪」。
この度は、湯本エリ子氏の工房を訪れた2012年9月の取材記を掲載させていただきました。
アトリエは京都亀山。
田園と山に囲まれた地に佇むステキな一軒家です。
様々な情報を入手できる昨今ですから、詳細なプロフィール等のご説明は省略させていただきまして、実際に見て感じたこと、そして、湯本さんの気さくで暖かなお人柄をお伝えできればと思っています。
この画像は、誂えをお願いした染帯を染めてらっしゃる過程、下絵を描いた染め帯に彩色を施す前の状態です。 遠景には、湯本作品を代表する様々な原図絵が並べられておりますね。
湯本さんの作品を初めて拝見したとき、型絵のよう、と感じたものです。
ましてや、湯本さんは山科春宣氏の工房で学ばれたのに、何故グラフィカルな作風でらっしゃるのだろう。
その疑問は、工房に伺いなんとなく拙いなりに理解できたように感じています。
湯本さん曰く、スケッチはあまり好きではない。
しかし、スケッチは絵の基本であり、スケッチを重ねないと見えてこない草木の姿があるので、毎日少しずつ書き続け、書き貯めてらっしゃるそうです。
本質を突き詰め、そぎ落としたゆえのグラフィカルさが、湯本さんの描く活き活きとしたモダンな植物たちなのですね。
丁寧にご説明いただきながら、こんなの見る?
こんなものも作っているのよ、と気さくにご披露いただきます。
湯本さんの創作の元となる画、素適ですよね~♪
この「とうがらし」は、早速帯でオーダー。
湯本さんを囲んで。
余談ですが、湯本さんのご主人はオーディオに凝ってらっしゃっるようで、リビングには素晴らしいスピーカーや音響設備が設えてあり、店長はそちらにも興味津々。
いいなあ、いいなぁ、と(*^^*)
私は、ある誂えものの生地をどうしようか決めかねていて、湯本さんから、高砂セブンがお勧めよ、とアドバイスをいただき、帰りの道中、高砂セブンが"ウルトラ~セブン"のように響いてしまい、どうにも頭の隅から離れなかったものでした。
(※高砂セブンとは、白生地の種類です、念の為。)
リラックスしてお話を伺うことが出来たのも、湯本さんの暖かな笑顔のお陰でございますね。
亀岡のゆったりした自然に囲まれて、