織物

ご自身の感覚をテキスタイル「布」へと自在に表現される河野香奈恵さん。
それは、巧みな織設計とそれを可能にする技術がベースにあり、実現できることですね。
綾織りの陰影と質感
スタイリッシュな色が素敵な着尺
「交差する綾 Series」の Pale gray(ペールグレイ)をご紹介いたします。
ライティングや見る角度により、無地風合いにもワッフルのような凹凸がある格子文にも映る着物は、お召しいただく度に色々な表情を提案してくれるようですね。
作品掲載にあたり、河野さんから作品解説を頂戴いたしました。
「交差する綾」は、着尺を織るにあたり、長く温めていたオリジナル組織です。
平織りを基調としつつ、格子状に綾の柄が交差する構成により、綾織を含んでいながらも軽やかな仕上がりになっていると思います。
色は現代的な印象を意識し、繊細な色味を採用しており、タイトルに添える色名も毎回慎重に選んでいます。
最近、意図からこぼれ落ちる無作為に出会えることが、私が織を続けている理由なのだと感じています。
私が出会った偶然が、誰かのもとにやさしく届きますように。
解説を有難うございます。
無作為から生まれる偶然の必然と素敵さ
お客様のお手元に河野さんの想いが届きますように。
国画会準会員
女子美術大学芸術学部工芸科 卒業
2014年 第88回 国展入選
2015年 第89回 同工芸部奨励賞受賞
2016年 第90回 同 新人賞受賞
2017年 第91回 同 国画会賞受賞
2019年 第93回 同 準会員推挙
2021年 第26回 全国染織作品展 技術賞受賞
2022年 駒ヶ根シルクミュージアム館長賞受賞
2023年 日本民藝館展-新作工藝公募展 入選